Outline of speaker tuning


ここではスピーカーチューニングの概要の説明を行っていきます。

勿論、機種によって行う処理は違ってきますが、ここではNS-10M PROの場合を例に説明していきます。

入手時の状態です。

元より高音質で人気のスピーカーですが、

今となってはコーン紙の黄ばみや塗膜の剥がれ等が目立つ物が多く、

音質面も内部の電子部品の劣化や、通電性も悪く設計上のポテンシャルを活かしきれない状態になっています。

この機種はサウンドキャラクターの大幅な変更は行わず、全体的なブラッシュアップと外観面のケアを行っていきます。

丁寧に分解していきます。

エンクロージャーのグラスウールもこのスピーカーのポテンシャルを活かし切れる素材ではないと判断しており、当社では全て除去して3種類の吸音材の組み合わせで調音していきます。

全ての端子のクリーニングを行います。

古いハンダを丁寧に除去し、フラックス洗浄、研磨などしてここまで綺麗にします。

ユニットはリード線まで一旦外して古いハンダは一切残さないようにしています。

コンデンサ、ターミナル、配線材の交換を行います。

使っている製品は非公開ですがオーディオグレードの電解、フィルムコンデンサを使用し、音響用無鉛銀ハンダによる結線を行っています。

ケーブルは今回、ベルデン8470と銅単線のAE線を採用しました。

改造前は固定用端子部分を信号が通過していましたが、それをバイパスするように各部品の足と線材を直接的に結線して余計な接点を減らし、音質的な劣化を徹底的に抑えています。

各ユニットのケアです。

コーン紙の漂白、エッジの軟化処理、グリルやフレーム部の塗装まで丁寧に行っていき組み立てます。

エンクロージャーのケアです。

角欠けや著しい損傷がある場合はパテ補修等を行い、下地処理をして塗装していきます。

ここまで綺麗になります。

組み立てて完成しました。

出音の確認とブースでの簡単な特性回析、ホワイトノイズによる簡易的なエージングまで丁寧に行ってから梱包してお届けします。

チューン前後の特性差です。

あくまで参考程度の大雑把な物ですが、これだけでも特性の荒れや低域の不足が緩和される事は現れています。

聴感の解像度はそれ以上に見違えます。